3.11から6年〜あの日を語る、未来を語る
2017年04月22日
ユニセフは、日本ユニセフ協会を通じて約50年ぶりに日本を支援しました。
開発途上国で活動しているユニセフの日本人専門家12人が、東日本大震災の緊急・復興支援活動を応援するために、世界中から駆けつけました。宮城県にはソマリア事務所から國井修さん、ハイチ事務所から井本直歩子さん、ニューヨーク本部から福原美穂さんなどの応援をいただきました。初期のころにみやぎ生協に支援の協力要請を行ったことが思い出されます。3人とも生協の本部(文化会館ウィズ)にいらっしゃいました。被災地各地へ出向きましたが、4月はじめの女川町の入学式が印象に残る1シーンです。
その女川中学校で(当時は女川第一中学校)国語の教師をされていた佐藤敏郎さんをお迎えして、中学校での俳句の授業を通して、震災や津波と向き合ったことや、中学校に入学したばかりの1年生が中心となって「1000年後の命を守る」ための取り組みなどをご紹介いただきました。また、石巻市立大川小学校の遺族でもあり、「命を守る使命」「命の大切さ」についてのお話をしていただきました。
講演「みんなのこと、忘れないよ!〜あの日を語る、未来を語る」
日時:2017年4月22日(土)10:30〜12:30
会場:仙台市シルバーセンター 交流ホール(1階)
(仙台市青葉区花京院1-3-2 電話 022-215-3191)
講師:佐藤敏郎さん
(元中学校教諭、小さな命の意味を考える会代表)
ゲスト:佐々木奏太さん(宮城教育大学4年生)
(大川小学校で教師をしていたお父さんを亡くした)
参加者:215名
メディアの取材:毎日新聞社、河北新報社
<参加者アンケートより> 120通のうち一部紹介します
・「行ってきます」と元気に学校へ行った子が、「ただいま」と帰ってこない・・・絶対にあってはならない。しかも、学校で命を落としてしまう。二度と繰り返してはいけないことであると強く思います。3.11は忘れてはいけない。私たち経験者は次の世代へ伝える義務があると思いました。
・子どもを預かる現場で、子どもたちの命が真ん中に置かれなかったことが残念でたまりません。
・子どもの命を守る、学校はそういうところです。
・防災は「ただいま」ということ。子どもたちに伝えます。
・「3.11は私たちの足かせではなく、これからどう生きるかの指針になっている」との言葉も、これからのつらいかもしれない人生でも、わすれない言葉としたいと思いました。
・手をつなぐ子どもたちの絵・・・涙がこぼれました。背負っているスコップが未来を切り開く道具のようです。
・亡くなったみずほさんの書道「旅立ち」、とても堂々としていて、お父さんにエールを送っているようです。
・宮城に住んでいても、知らなかったことが本当にたくさんありました。「失う前に気づく・・・」心に刻みます。
・佐々木さんと佐藤さんがお話しされていた「生かされている意味」をしっかり考えて毎日を暮らしたいと思います。
・お二人の語りの言葉、ひとつひとつが胸にずっしりと残りました。乗りこえられるわけじゃない、乗りこえなくてもいい、という言葉が胸にしみました。若い人たちがこの壮絶な体験と向き合い、自ら動き発信していることに感銘を受けました。つくづく人間ってすごいと思いました。
・俳句の取り組みを通して、子どもたちが気持ちを共有し合う場、こう思ってもいいんだと気づく場になったことは、子どもたちが自分ひとりではない、また、安心して自分の気持ちを表してもいいんだと思える機会になったのではと思いました。子どもの元気な声は地域の力になるという言葉は印象に残りました。
・たった一人の声にも耳を傾ける必要性、勇気を持ってたった一人であげる声の大切さを知る。未来を見る子どもたちに涙がいっぱい、がんばれー!
・佐々木君は立派な先生になると思います。震災後の若い方の活動を知ることができました。
「あの日を語る、未来を語る」
講師の佐藤敏郎さん
200名を超える方が耳を傾けました