中村梧郎写真展&ギャラリートーク
2018年09月30日
半世紀前のベトナム戦争で大量にまかれた猛毒のダイオキシンを含む「枯葉剤」は、森や田畑を破壊しただけでなく、300万人が健康被害は受けました。ベトナムの兵士や民衆はもとより、アメリカや韓国の兵士たちも皮膚炎やガンなどに苦しみ、さらにダイオキシン汚染は親から子、子から孫へと世代を越えて被害が続いています。中村さんは1970年から現在に至るまでベトナム戦争を取材し、枯葉剤の人体被害を追い続けています。
9月30日(日)10時から夜7時まで、仙台市福祉プラザの1階プラザホールにおいて写真展を開催しました。前日夜に中村さん自ら展示設営に関わり、1日だけでしたが、70枚の写真の数々を見ていただきました。戦争の残酷さ、人間の力強さを感じることができました。11時半からと、14時半から中村さんによるギャラリートークには各50名が聞き入りました。この日の来場者は130名でした。中村さんの著書「新版 母は枯葉剤を浴びた」(岩沼現代文庫)40冊も完売しました。
ギャラリートークは、会場のスクリーンに写真や貴重なデータを映し出しながら行いました。1961年から10年間の枯葉剤作戦での被害の様子だけでなく、化学兵器は核兵器と同様に即時全面禁止にしなければならないことや、原子力発電所を保持することの危険性など、日頃の情報からはなかなか知り得ないことを知る機会となりました。
地球に暮らす私たちは、子どもも含め、たった一つのたいせつな地球を守るため、平和を実現するためにどうすれば良いかを常に探求しています。そのことを国をリードする人たちに伝えていかなければと痛感しました。
会場に募金箱を設置し、ユニセフ募金へ4,671円、枯葉剤被害者への募金として7,258円のご協力がありました。ありがとうございました。
主催 宮城県ユニセフ協会
共催 宮城県生活協同組合連合会、みやぎ生活協同組合
<参加者の感想>
・学生時代に「ベトナム戦争反対」のデモに参加しました。私たちが声を上げ続けること、真実を伝えていくことが大事だと強く思いました。
・わかりやすいお話でした。私は30代ですが、同年代の人にもっと興味を持ってほしいと思いました。
・あまりにむごくて憤りを感じます。経済が最優先されるのではなく、戦争や格差がなくなることを願います。
・枯葉剤の被害は決して過去の事ではない。加計学園問題の別の真実に驚いた。沖縄のこと(ちょうど本日は沖縄県知事選挙)、福島のこと、貧困と格差、米国の側に立つ日本・・・無力さを感じるが、今日の体験が次のステップになるパワーをいただいた。
・2回目となる来年のオレンジマラソン、参加してみようと思いました。
中村梧郎写真展
70枚の写真を展示しました
ギャラリートークの様子